-
函館・元町教会群|石畳を歩いて函館の歴史と教会を巡る
函館山の麓・元町地区には、歴史ある教会や寺院が点在しています。函館が日本で最初の国際貿易港のひとつとして開港すると、多くの外国人がこの地を訪れ、元町は外国人居留地として発展しました。その名残は今も石畳の坂道や洋風建築、歴史ある教会群に見ることができ、函館を代表する異国情緒あふれる街並みをつくり出しています。

中でもひときわ目を引くのが、白壁と緑色の屋根が美しい函館ハリストス正教会です。日本最初のロシア正教会として知られ、現在の建物は1916(大正5)年に再建されたもの。ロシア風ビザンチン様式の美しい建築で、国の重要文化財にも指定されています。鐘の音が印象的なことから「ガンガン寺」の愛称でも親しまれ、東京・神田のニコライ堂の鐘は、この教会から移されたものとしても知られています。

すぐ近くには、北海道で最初のカトリック教会であるカトリック元町教会があります。現在の建物は1924(大正13)年に完成したもので、美しいゴシック様式が特徴です。内部の祭壇や十字架はローマ教皇から贈られた貴重なもので、函館の歴史とともに歩んできた教会のひとつです。

また、この周辺には聖ヨハネ教会も建っています。イギリス国教会系の教会として明治時代から地域に根付き、学校や病院の設立など教育や福祉にも大きく貢献しました。現在の建物は3つの教会の中では最も新しく、上から見ると十字架の形になる特徴的な造りとなっています。
実際に歩いてみると、それぞれ国も宗派も異なる教会が徒歩数分の距離に建ち並んでいることに驚きます。それぞれの教会が同じ街並みに自然と溶け込み、異なる建築様式や歴史を持っているのも函館ならではの魅力です。そして、教会の中へ入ると、それぞれ雰囲気もまったく異なり、観光名所ではあるものの今も信仰が息づく場所であることを強く感じました。静かな空気の中で見学していると、「観光」というよりも、「大切な場所にお邪魔している」気持ちになります。
なお、教会は現在も礼拝などが行われているため、見学できない日や時間帯もあります。見学の際は開館状況を確認し、静かに見学するなど、信仰の場への配慮を忘れずに函館ならではの歴史ある街歩きを楽しんでみてください。
基本情報
名称 函館・元町教会群 所在地 函館市元町 ホームページ https://www.hakobura.jp/courses/1 アクセス 市電「十字街」電停から 徒歩約10分 料金 ハリストス正教会のみ(拝観献金)
大人200円/中学生100円/小学生以下無料駐車場 なし